JOURNAL — 2026-08-29
AIコードエディタと進める「FTP脱却」と現場デプロイ統合
非エンジニアがAIエージェントと協調し、アプリの分断とレガシーアプリの課題を解消した実例。
開発・技術デプロイ
けんさん
案内人個人事業主として、Web・写真・AI活用などに日々向き合っている案内人。現場で試しながら、本質を丁寧に整理する。
まりなさん
受け手けんさんのアシスタント。一般人目線で素朴な疑問や感想を代弁し、読みやすさをサポートする。
AI先生
整理係日々の対話相手であるLLMを擬人化した存在。親しみを込めて「先生」と呼ぶ、構造化の頼れる相棒。
ホームページのちょっとした料金修正なのに、エディタとFileZillaを行き来するのがずっと面倒だったんですよね。しかもMacのアップデートで動かなくなっちゃって…
アプリを行き来するコンテキストスイッチって地味に疲れるよね。今回はAIに丸投げするんじゃなくて、エディタの中に直接ポストを置くような形で現場に馴染む改善ができたんだよ。
ONE PAGE SUMMARY
AIに全部丸投げするのではなく、現場の違和感に合わせてエディタの中に直接届くポストを設置すること。
アプリを行き来する分断そのものを、AIエージェントと一緒に解消しました。
- ① エディタでコード編集・保存
- ② FileZilla を起動(アプリ切替)
- ③ フォルダを探してドラッグ&ドロップ
アプリ往復と誤ドロップの不安
- ① Antigravity IDE で編集・保存
- ② 右クリック「Upload」を押すだけ
- ③ サーバーへ自動直行・1秒反映
手元の作業画面から一歩も出ない
- アプリ切り替えゼロ(秒速反映)
- .gitignore でパスワード完全保護
- Cyberduck とのハイブリッド運用
ここから、なぜこの環境が必要だったのか、AIとどう安全に進めたのかを順番に見ていきましょう。
現場の違和感の整理から、セキュリティの安全確保、そして2つのツールの使い分けまでを4つのステップで解説します。
現場で起きていた3つの違和感
① アプリの分断
コードを直すたびに別アプリを立ち上げる手間。わずか1文字の修正でも頭が切り替わる疲労感があった。
② アプリの陳腐化
手元の FileZilla は5年前の Intel 版。Mac の最新 OS アップデートに伴い、正常に動作しなくなっていた。
③ 再入力の壁
複数あるクライアント案件のホスト名・ID・パスワードを1件ずつ手動でコピペし直す作業が大きな心理的摩擦に。
新しいソフトを入れるとしても、また全案件のパスワードを探して1件ずつ入れ直すのかと思うと本当に気が重かったんですよね…
AIエージェントと進めた5つの協調ステップ
1現状推論と一段目のゴール設定
対話ログから課題を推論し、完全自動化ではなく「まずヴィラ倉橋単体をエディタ内で右クリック送信できるようにする」と定義。
2.gitignore によるセキュリティ安全確保
パスワードが Git に流出しないよう、最優先で .gitignore に追加し、過去の追跡キャッシュを完全削除。
3FileZilla 内部データの自動抽出・復号
手元の XML ファイルからヴィラ倉橋の接続情報を自動解析。暗号化されたパスワードを復号して .vscode/sftp.json を自動生成。
4FTP 疎通テストの自動実行
スクリプトでサーバーへのログインとリモートファイル一覧(index.html等)の取得を行い、正常接続を検証。
5Cyberduck の自動導入と全件インポート
Homebrew で最新 Cyberduck を導入。ワンクリックで全案件データを一括移行し、古い FileZilla を安全にゴミ箱へ整理。
ステップ2で生成される .vscode/sftp.json は、そのまま漏れると危険な接続情報の塊です。実際に自動生成された設定は、次のような形で .gitignore 管理下に置かれます(値はすべて伏字にしています)。
.vscode/sftp.json (自動生成・.gitignore で除外)
{
"name": "villa-kurahashi",
"host": "***.xserver.jp",
"protocol": "ftp",
"port": 21,
"username": "***",
"password": "***",
"remotePath": "/public_html",
"uploadOnSave": false,
"context": "./sites/villa-kurahashi"
}
なぜ21番(FTP)で安全なのか?仕組みの腹落ち
FTP=納品用バックヤード口
ホームページ専用の棚(public_html)しか触れない限定された権限。万が一の誤操作でもサーバー全体を壊すリスクがない。裏側では FTPS(ネットバンキング同等の暗号化)が自動で働くため、通信も完全に安全。
SFTP=ビル全体のマスターキー
サーバーの設定やメールなど全体を根底から書き換えられる強力な権限。初期設定では鍵がかかっており特殊な鍵ファイルが必要。受託制作では必要以上に強すぎる権限を預からない方が現場の事故防止になる。
.vscode/sftp.json の context に「ヴィラ倉橋のフォルダ」だけを指定しているため、無関係なファイルで誤って Upload を押しても安全にブロックされます。
index.html 等、context 配下のファイルは正常に送信される。
別案件・設定ファイルなど context 外のものは、拡張機能ごと停止して送信されない。
あえて強すぎる22番を使わず、制限された納品口(21番)を使う方が、受託の現場ではむしろ安全なんだね。
完成したハイブリッド運用体制
Antigravity IDE
右クリック Upload で1秒反映。
- 文字や料金の細かな修正
- CSSやデザインの微調整
- 作業画面から出ずに即時確認
Cyberduck
Finder と横並びドラッグ&ドロップ。
- 大量の画像フォルダの一括追加
- 不要になった過去ファイルの削除
- サーバー全体のフォルダ構成の俯瞰
AIワークデザインの3大原則
AIから始めず、現場の人の「アプリ往復が面倒」というリアルな摩擦から考える。
パスワードの探索や復号、環境構築など、人間がやると疲れる作業をAIに任せる。
すべてを1つのツールに無理に詰め込まず、最速のIDEと視覚のCyberduckを両立する。
これで古いFileZillaもスッキリ削除できて、日常の修正も一瞬で終わるようになりました!
AIを魔法の全自動化として使うんじゃなくて、自分の仕事のリズムを整えるパートナーとして使う。これぞAIワークデザインのいいお手本だね。
この話、あなたの現場ではどうですか。
記事の話題そのままで構いません。「あの記事の件で聞きたい」——それだけで最初の一言になります。
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